河川災害復旧工事


工事の様子

査定も無事終わり、金額が決定しました。さあ、いよいよ復旧工事です。ここでは河川護岸の復旧工法について説明します。
護岸法勾配が緩く、流速も小さい河川なら多様な工法が選択可能ですが、市町村が管理する小河川では、背後地に農地や住家がせまり余裕がない場合が多く、護岸法勾配もきついものにせざるをえません。また、河床勾配も1/10もしくはそれ以上という非常に急な河川がほとんどであり、おのずと流速も大きくなってきます。そのような河川に適応できる護岸構造は限られてきます。

かごマット工
直径4mm程度の鉄線で組まれたかごの中に、径15〜20cm程度の割り石を詰めたマットを敷いたり積み上げたりした構造です。多段積み構造の場合、流速が6.5m/sec以下の河川に適用できます。多孔質な空間が容易に作られ、植生の復活も期待できます。
かごマット護岸
石積み工
掘削により発生した石材もしくは購入石材を積み上げた護岸構造です。胴込コンクリートの有無により空積(からづみ・・コンクリートを使用しない)と練積(ねりづみ・・コンクリートを使用する)に分類されます。また、使用する石材の大きさからも分類されます(径60cmより大きい石を主体とする石積みを「巨石積み」と呼びます)。自然石を用いた構造は強度にもすぐれ、周囲ともマッチした工法となりますが、練積の場合は多孔質な空間が創生しにくく、植生の復活や水生生物の生息にはあまり適していません。空積みの場合は多孔質な空間が創生可能ですが、法勾配が急な護岸や流速の大きい河川には適合しません。また、購入石材を使用する場合は、現地材料と同等の石質のものを使用する心がけが必要です。
石積み護岸
コンクリートブロック積
「美しい山河を守る災害復旧基本方針」制定以前は、全国的に広く用いられてきた構造です。規格化された工場製ブロックを使用するため、材料が入手しやすく施工も容易ですが、表面が平滑になり生物の生息にまったく適さないこと、見た目も単一で河川特性を生かせないことから、現在はほとんど使用しなくなりました。
ブロック積護岸
環境保全型ブロック積
入手が困難な事が多い石材を使う石積み工や、単一で生物の生息に適さないコンクリートブロック積に代わり登場したのが環境保全型ブロックです。以前から環境保全をうたうブロック積みは存在しましたが、あまりにも修景にこだわりすぎたものが多く、単価も高かったため災害復旧で使用されることはありませんでした。が、新しい製品の登場により災害復旧の本命にのし上がってきました。11年発生災害からはこれが主流となっています。特徴として、規格品であるため施工しやすい、空積みなので多孔質な空間が創生される、流速の大きい河川にも対応できる、等、いいことづくめです(ほんとかよ・・)。
環境保全型ブロック積護岸

「環境」と「ネクストーン」
その他の工法
木系(丸太格子、杭柵)、かご系(植生じゃかご、かご枠)、ジオテキスタイル、連結石積み、植生コンクリート擁壁など、いろいろな構造があるようです。

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